「子どもたちの熱演が、老いも若きも町衆をひとつにする」
「新富座」があったこの街で、歌舞伎は古くから暮らしの一部として愛されてきました。今でも歌舞伎に関わる会社や職人が集まる新富町の歴史を、後生につなげていけないものか。そう考えていたときに出会ったのが、滋賀県長浜のこども歌舞伎です。
私が子どもの頃は節分のときに神社の神楽殿で芸能を観、三味線も邦楽も自然に流れていました。自然に生かされていることに感謝し、神様に踊りを奉納する。そんな日本古来の風景を故郷の芸能にできたら。その思いが原動力となりました。
最初はなかなか人が集まらず苦労したこともありましたが、活動を続けるうちに支援の輪も広がり、今では参加希望の子どもたちがたくさん集まるように。若いお父さんお母さんも長唄や鳴り物で歌舞伎に参加。こどもたちの熱演には、老いも若きも町衆をひとつにする力がある、と感じます。歌舞伎を経験することで、ふるさと中央区への愛が育つことを心から願っています。
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